
リュック・モンタニエ(Luc Montagnier)
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リュック・アントワーヌ・モンタニエ(仏: Luc Antoine Montagnier、1932年8月18日 - 2022年2月8日)は、フランスのウイルス学者である。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の発見により、フランソワーズ・バレ=シヌシ、ハラルド・ツア・ハウゼンとともに2008年ノーベル生理学・医学賞を受賞した。パリのパスツール研究所で研究員、中国の上海交通大学で専任教授を務めた。 後年は疑似科学に傾倒し、ホメオパシーや「希釈したDNAは水にコピーされてテレポーテーションする」などの科学的に通用しない理論や根拠のないワクチン反対論を唱え、科学界から異端視されて権威を失った。 COVID-19のパンデミックの際は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は人為的に作られ、研究室から流出したものであるという説や、変異株の発生はワクチンが原因だとする誤った説を唱えた。このような主張は、他のウイルス学者からは否定され、科学界での孤立を深めたが、反ワクチン派の間では大きな人気を集めた。 モンタニエは、ノーベル賞受賞という地位を利用して、「自分の専門外のことについて危険な健康メッセージを広めている」として非難され、反科学的な理論を擁護する姿勢から、ノーベル症と呼ばれる現象の一例として挙げられている。 経歴 アンドル県シャブリで生まれた。フランスのポワティエ大学とパリ大学で学び、ソルボンヌ大学理学部で助手となり、1960年にPh.D.を取得した。同年、医学研究評議会のウイルス研究ユニットの博士研究員として、イギリスのカーシャルトンに移った。1963年、グラスゴーのウイルス研究所に移り、ウイルスを培養するための軟寒天培地を開発した。 1965年から1972年までキュリー研究所の研究所長を務め、その後パスツール研究所に移り、ウイルスに対するインターフェロンの効果について研究した。 HIVの発見 1982年、モンタニエらパスツール研究所チームは、エイズ患者のリンパ節から、後にヒト免疫不全ウイルス(HIV)として知られる新たなレトロウイルスを分離した。しかし当時は、まだこのウイルスがエイズの原因であると明らかではなかったため、研究チームはこれを「リンパ節関連ウイルス(LAV)」と名付け、1983年5月20日、研究成果を『サイエンス』誌に発表した。