
キャリー・マリス(Kary Mullis)
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キャリー・バンクス・マリス(Kary Banks Mullis, 1944年12月28日 - 2019年8月7日)は、アメリカ合衆国の生化学者。ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) 法の開発で知られ、その功績により、1993年にノーベル化学賞を受賞した。 リアルタイムPCR(定量PCR、qPCR)は、PCR法そのものを考案したキャリー・バンクス・マリスによる発明とは区別される技術であり、PCR反応の進行を反応中に検出・定量する手法として1990年代初頭に開発された。 経歴 1944年 ノースカロライナ州レノアで生まれた。サウスカロライナ州コロンビアに移り住み、そこで成長した。ドレハー高校を経てジョージア工科大学卒。1973年にカリフォルニア大学バークレー校から博士号を与えられた。カリフォルニア州に移り、ニューポートビーチ、アンダーソンバレーに住んだ。バイオテクノロジーのシータス社に就職した。そこで、PCR法によるDNAの増幅方法を考案した。 後に、好熱菌のDNAポリメラーゼであるTaqポリメラーゼを用いる改良法が開発された。地球の分子生物学進展に大きな影響を与えた人物である。 免疫に関する研究を行うベンチャー企業を率いていたことが分かっている。 エイズについては、HIVはエイズの原因ではないとするカリフォルニア大学医学部のピーター・デュースバーグ (Peter Duesberg) の説を支持している。 私生活 マリスは生涯で複数回の結婚と離婚を経験しており、子どもがいることが知られている。私生活においても型破りな言動で知られ、自身の著書やインタビューの中でLSDなどの幻覚剤使用経験について言及したことがある。 また、サーフィンを好み、研究活動の傍らカリフォルニア州沿岸部での生活を楽しんでいた。こうした自由奔放なライフスタイルは、ノーベル賞受賞者としては異色の人物像としてしばしば紹介されている。 死去 2019年8月7日、カリフォルニア州ニューポートビーチにて肺炎の合併症により死去した。74歳没であった。 人物像 当時の同僚で交際相手のジェニファーを乗せてのドライブ中(車種はホンダ・シビック)、現在PCRと呼ばれるDNAの増幅方法のアイデアがマリスの頭の中で突然ともいえる形で組み上がる。この閃きに自分でも驚き車を路肩に寄せて、手元にある紙片に化学式を書き留める。発見の興奮の中「自分が思いつく位なら、他の者が既に発表してるはずだ」と過去の論文を片っ端からあたってみるものの、未発表と判明したが、一方で彼のアイディアを正しく評価する同僚はいなかった。PCRの開発過程については、後に文化人類学者のポール・ラビノウが研究現場への聞き取りや観察をもとに記録した著作『Making PCR』において詳しく記述されている。