
フィールズ賞(Fields medal)
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フィールズ賞(フィールズしょう)は、若い数学者の優れた業績を顕彰し、その後の研究を励ますことを目的に、カナダ人数学者のジョン・チャールズ・フィールズ(John Charles Fields, 1863年 - 1932年)の提唱によって1936年に作られた賞のことである。 概要 4年に一度開催される国際数学者会議 (ICM) において、顕著な業績を上げた40歳未満の数学者(2名以上4名以下)に授与される。ICMで同時に授与される賞としては、ネヴァンリンナ賞、ガウス賞、チャーン賞などがある。 数学に関する賞では最高の権威を有する。しかし、若い数学者の優れた業績を顕彰し、その後の研究を奨励することが目的であり、「4年に一度」「40歳未満」「2名以上4名以下」という制限がある。ただし、唯一の例外として、「フェルマーの最終定理」の証明に成功したアンドリュー・ワイルズは証明当時すでに42歳になっていたが、その業績の重要性から1998年に45歳で「特別賞」を与えられた。 受賞者は西ヨーロッパとアメリカの数学者が通例で、ダランベールかライプニッツの系譜に連なる場合が多い。冷戦時には、共産圏の数学者との交流は困難であったからである。1970年、初めてソ連の数学者が受賞したが、海外渡航が許されず授賞式には出席できなかった。受賞者の出身国は多様化してきており、ベトナム、イラン、ブラジルなども受賞者を出している。2014年には初めての女性受賞者が誕生した。なお、メダルは国際数学者会議の開幕式において名誉議長から手渡される。 フィールズ賞は、フィールズ賞選考委員会で決められる。グリゴリー・ペレルマンは、2025年時点では受賞を辞退したただ一人の人物である。 他の贈賞との比較 「数学のノーベル賞」と呼ばれることもあるが、賞としての性格は大きく異なる。ノーベル賞は(存命であれば)受賞者の年齢に関係なく贈られるのに対し、フィールズ賞はその時点でまさに活躍中の40歳未満の若手数学者に贈賞されている。また、ノーベル賞は業績ごとに選考されるため、一つの業績に対して複数の共同受賞者が出ることが多くなっているがフィールズ賞は個人に贈られるものであり、共同受賞の例はない。 近年では、「年齢制限なし」「毎年授与」「高額賞金」などノーベル賞に近い性格を持つ国際的数学賞が次々と現れている。1980年に創設されたクラフォード賞は、毎年ではないものの数学上の業績に対して比較的高額な賞金を年齢制限なく与える国際学術賞である。ウルフ賞数学部門も、賞金規模はやや小さいものの、1978年以降ほぼ毎年、年齢制限なく与えられている。2000年には、特定の業績に対してのみノーベル賞級の高額賞金を年齢制限なく与える「ミレニアム懸賞問題」が発表され、世界中の関心を集めた。