
チャールズ・トムソン・リーズ・ウィルソン(Charles Thomson Rees Wilson)
このスターに新着があれば通知でお届け
日別に見る
この人は?
チャールズ・トムソン・リーズ・ウィルソン(Charles Thomson Rees Wilson, , 1869年2月14日 - 1959年11月15日)は、スコットランドの気象学者・物理学者である。C.T.R.ウィルソンとも呼ばれる。1911年に霧箱を発明し、その功績で1927年のノーベル物理学賞を受賞した。 概要 イギリスの科学者でC.T.R.ウィルソンとも呼ばれる。若い頃に雲に興味を持ち、1895年から人工的に雲を発生させる実験を重ねて、水蒸気の凝結核として大気中に自然発生するイオンの存在を確かめた。その実験装置はイオンを可視化する装置として改良されCloud Chamber(霧箱)と名付けられた。1911年にX線やα線などの放射線の飛跡を可視化して写真撮影することに成功した。霧箱はその後多くの研究者によって初期の原子物理学の研究、特に宇宙線の研究に大いに役立てられ、その功績で1927年のノーベル物理学賞を受賞した。 生涯 生誕からマンチェスター時代 ウィルソンはスコットランドのエディンバラの近くのグレンコース郡に生まれた。ウィルソン家は代々の農家で、父は牧羊業者で母は製糸業を営む家の出であった。4歳の時に父を失い、母はウィルソンを連れてマンチェスターに移り、彼はそこで教育を受けた。大学はオーエン大学で現在のマンチェスター大学である。大学生のときは医者になるつもりで動物学を専攻した。しかし、ここで物理学教授のバルファー・スチュアート(1828-1887)に出会い、物理学に興味を持つようになった。 ケンブリッジ時代 1888年のときに奨学生としてケンブリッジ大学に転校し、物理学と化学の勉強をして1891年に卒業し、1年間母校の助手を務めた後中学校の教師となった。1894年にクラーク・マクスウェル研究所の奨学生になり、3年間研究を続け、その後1年間は気象協会で大気中の電気現象の研究をした。この時代のことをウィルソンは1927年のノーベル賞講演で「1894年の9月に私はスコットランド最高峰のベン・ネヴィスサンチュの天文台で数週間を過ごした。そのとき雲が日光に当たってできる美しい自然現象に心を打たれ、同じ自然現象を実験室で再現したいと思った」と語っている。 霧箱の発明 ウィルソンの業績で最も有名なのは1911年に放射線の飛跡の撮影に成功した霧箱の発明であるが、その開発研究の主な部分は1895年から1900年の間になされた。ウィルソンの霧箱を利用してノーベル賞を得た科学者は、1927年のコンプトン、1936年にアンダーソン、1948年にブラケットなどがいる。